夏目友人帳 第4話『時雨と少女』
視聴後の感想です。
心に残ったものを取り上げています。ぜひ作品をご覧になってみてください。
少なからず内容に触れていますので、前知識ゼロで作品をご覧になりたい方はご注意くださいね。
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「小さい頃から時々…」
「…変なモノを見た」
舗装された道路でカリカリに干からびるぶっとい山ミミズのごとく、今にも干からびそうな河童を原始的かつ最も効果的な方法で助けてやる主人公。
こういうモノが見える世界も、慣れてしまえば楽しいのかもしれませんね。しかし、この河童が見えない人にすれば、河童を助ける主人公の姿は、その河童が見えないわけですから、1人で変な動作をしている奇異な人に見えてしまうでしょうか。
今回は、近々取り壊される旧校舎で肝試しをするお話。前振りは2話からされていました。そしてお高いクラス委員長が発案したのにもきちんと理由があったのです。
時雨とは、ここではもちろん雨のことではありません。古い昔のこの地、旧校舎がある場所に住んでいた招福の神の名前です。
クラス委員長の笹田は、中学時代の地区イベントで行われた肝試しで、一度旧校舎に入ったことがありました。そのときに大切にしていた御守をなくし、
たった1人で旧校舎中を探し回ったのです。男の私でも怖く感じること、女の子の笹田には探すのをあきらめても責められないほど怖い体験だったでしょう。
あきらめずに探し続ける彼女。しかし御守は見つからない。
そんな彼女の前に、顔を隠した1人の青年が現れます。青年は、彼女に「何をしている」と尋ね、答えを聞くと「用を済ませてさっさと帰れ」と言い放ちます。笹田も当然そうするため、方々を探し回りますが、見つかりません。探して探して、見つからなくて、あきらめかけていたとき、

「…これか?」
先ほどの青年が見つけてきてくれたのです。
青年は笹田が視線を落とした一瞬で姿を消してしまいますが、彼女はそれ以来、大切な御守を見つけてくれた彼にたった一言お礼を言うため、この旧校舎へと足を運ぶようになったのです。
この肝試し大会は彼女にとって、会うに会えないでいた、御守を見つけてくれた青年と会えるかもしれない最後のチャンスだったわけですね。
物語の結末はぜひ作品をご覧いただくとして、
毎日のように旧校舎へと通いつめた笹田。そしてその彼女を疎ましく思い続けた青年。
しかし、御守を見つけてやるというたった一度の彼女とのふれあいが、妖となった時雨の心に確実に温かな何かを与えていたのでした。
笹田は言います。
「お願い、たった一度でもいいから!」
会いたい思いを込めたこの言葉こそが会えない原因になっていたなど、時雨に会いたい一心の笹田には気づく余地もなありませんでした。
会いたいという強い思いと、たった一度会うことへの恐れ…
一歩を踏み出すことで、壊れてしまうかもしれない今の関係…
笹田が思いを込めた言葉が、思いがけず時雨の繊細な想いを強くし、いつの間にか2人の間に、この肝試しの日まで会えなくなるような大きな壁を作っていたのです。
P.S.
ニャンコ先生が化けた女生徒(たぶんレイコ)がいい感じです。
●夏目友人帳 公式サイト
http://www.natsume-anime.jp/
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